相模原市上九沢のS様邸 井戸ポンプの交換工事です。

キャンディの前身 笹野電器サービスを創業したころは昭和31年ですのでまだご近所は農家が多く、井戸は 手動ガッチャンポンプでしたがようやく電気のポンプ切り替わってきた時代でした。そこで先代の社長はご近所中の井戸ポンプ工事をかなり台数請け負って設置しまして だから今だに「笹野ポンプ屋さんですか?」なんてお年寄りのお客様から電話がかかってきたりもします。

ですから井戸ポンプの修理はよくありますし、交換工事も年間3~4台ぐらいあります。

pidana2.JPG その古い井戸ポンプがこれ

pidana1.JPG そして井戸穴(深さ12mです)

悲劇はこのポンプを笹野電器サービスが施工したのではなく、こちらで働いていた器用な従業員さんが施工したところから始まっていたのです。

pidana3.JPG 工事当日の朝、いつもの通り現場到着の後 井戸ポンプの配管周りを掘り起こして塩ビ管まで到着。

「それでは井戸穴から古い12m分の配管を抜きますか」と持ち上げたけど

動かない!

サーチライトで照らして見ると地下7m付近で針金でがっちり止められているじゃぁありませんか

そこで工事を見物していたご主人が「俺は昔山登りしていたから こういうの得意なんだ。俺が井戸の中に入って針金切ってきてやるよ」とおっしゃいまして、目をキラキラさせながらロープと命綱を持ってきました。

「えーーー!そりゃまずいっすよ!まずいっすよ!ご主人に行かせるわけには行きません!僕が行きます!」

とご主人の歳 72歳を知っているものだからとっさに口走ってしまいましたが、ちょっと後悔しましたが、やっぱり後には引けません。

pidana4.JPG この写真が穴に入る前、ロープにしがみついて へっぴり腰の私

「大丈夫、大丈夫だから」とご主人

「ほんとに大ジョブ?」(T_T)/~~~

この後ロープに釣られながら穴に入っていき、スパイダーマンのように脚を泥壁に踏ん張りながらゆっくりゆっくり慎重に・・・・・・

下を見ると、暗がりでピカピカひかった水面が「こっちへ来い来い」といってるようでしたが、そんなこと考える暇もなく必死でした

何とか古い塩ビの配管にもつかまりながら針金をペンチで切って 「上げていいですよー」というとズルズルッ、ズルズルッとロープの振動が脇の下にに食い込んできて、かなり痛いのですが、そんなことも言えずにゆっくりゆっくりと体が上がっていきました。

僕の頭が穴から出てきたところで悲劇は起こりました。

両肩が穴に引っかかってしまったのです。

「イテテテッーーーー!」と言っても上げるほうはどうしていいかわからず、手を緩めると私がスルスルと落ちてしまいそうなので緩められないと言うのです。

「落ちてもかまわないから緩めてくれー」といって少し落ちたところを奥様に体を90度ひねっていただいて、何とか引き上げられました。

「大丈夫?痛くない?」と奥様が心配してくれたのですが

悲しいことにプロはこういうときは、涼しい顔して何もなったように次の仕事に入ります

(心の中は、肩イテーよお、生還できてよかったぁ(T_T)/~~~なんですけど)

 pidana7.JPG 完成した井戸ポンプ 日立CT-K750Vと

pidana5.JPG 新しい配管

「静かでパワーがあるね~」とご主人も大満足でした。

よかったよかった